蔚山の人々は、深い谷や大きく湾曲した海岸などの清らかな環境で生産される山菜や海藻を食べてきました。朱田の岩ワカメは、海流が速く岩の多い早瀬で生産され、スープにしても残るコリコリとした食感がくせになります。朱田岩ワカメには良質のミネラル、アルギン酸などが含まれており、特にアルギン酸は体内の老廃物をスポンジのように吸収して体外に排出する効果があります。岩ワカメは強いアルカリ性食品であり、酸性食品を中和し、体質改善に役立つと言われます。
アワビには必須アミノ酸を始め、さまざまな栄養素が豊富に含まれています。特に、タンパク質やグルタミン酸、ロイシン、アルギニンなどのアミノ酸が豊富なため、独特な甘味がするたけではなく、鉄やマグネシウム、銅といったミネラル、そしてあらゆるビタミンがたくさん含まれています。また、アワビを蒸して干すと、イカやタコのように表面に白い粉が付きますが、これはタウリン成分です。タウリンは肝臓の解毒作用を促進するため、病後の体力回復に効果があります。
韓国では、魚類や肉類を生でまたは軽くゆでてスライスした後、チョゴチュジャン(酢コチュジャン)につけて食べる料理を「フェ(刺身)」と呼びます。魚の刺身は、魚の骨や皮を取り除き、白身だけを小さくスライスしたもので、主にタイ、ニベ、コイ、フグなどが素材として用いられます。ほとんどの海水魚は刺身で食べることができます。韓国の東海で天然活魚の漁獲量が最も多い時期は、春の4月、5月と秋の10月、11月です。この時期には東海岸の寒流と暖流が交差するため、多種多様な魚が集まってきます。活魚刺身の素材として代表的な魚がたくさんとれる旬の時期には、普段より手頃な値段でたっぷり堪能することができます。
カレイは蔚山沿岸および対馬島付近の水深200mの海域に生息する魚で、味が淡泊で肉質が柔らかいだけでなく、生臭さが少ないため調理しやすく、半乾燥状態のカレイは保存性に優れています。